相続税の申告はどんな時に必要なの?

 

相続時には、財産を取得した人全員が相続税を納めるわけでも、必ず相続税の申告が必要になるわけでもありません。

では、相続税の申告はどんなときに必要になるのでしょうか。

財産を取得した各人の課税価格の合計額 > 遺産にかかる基礎控除額

の場合のみ、相続税の申告をする必要があります。

 

また、「相続税の申告が必要=相続税の納税が必要」ではありません。

相続税の申告が必要ではあるが、相続税の納税額はゼロという場合
もあります。

各種特例の適用、相続税対策の結果により相続税額ゼロを目指しましょう。

 

さて、基礎控除額※1の算定方法について説明したいと思います。

<基礎控除額算定式>

基礎控除額=3000万円+600万円×法定相続人の人数となっています。

法定相続人が1人増えるたびに基礎控除額が600万円増加します。

※1.基礎控除とは、全ての納税者に無条件で適用される控除を言います。

基礎控除額とは、上記基礎控除額算定式により算定される額と言います。

 

2015年の相続税法改正時に基礎控除が6割に縮小されました。

改正前:5000万円+1000万円×法定相続人の数
改正後:3000万円+600万円×法定相続人の数

相続対策解説 初めに」でも記載させていただきましたが、この相続税法改正のために、相続税申告が必要になる方の範囲が拡大しました。

 

相続税には、基礎控除以外に生命保険金に対する控除や死亡退職金に対する控除、小規模宅地に対する特別な軽減措置(1.特定居住用宅地等、2.特定事業用宅地等、3.特定同族会社事業用宅地等、4.貸付事業用宅地等)が存在します。
また、借地権は、通常の土地の評価額に借地権割合を乗じて評価したり、貸家建付地は、自用地の評価額から自用地の評価額に借地権割合、借家権割合、賃貸割合を乗じた分を差し引いて評価を行います。

すなわち、生命保険や死亡退職金、不動産を上手に活用し、相続税の節税を図ることが可能になるのです。

 

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